歯を残すための治療
根管治療

当院では、細菌感染した部分を取り除き、
無菌に近い状態で密封・被せ物をする
「精密根管治療(せいみつこんかんちりょう)」で、
できるだけ自分の歯を残す治療を行っています。

根管とは、歯の神経や血管が通っている歯の根の中にある管のことです。この歯の根にまでむし歯が進行した場合、抜歯をするしかないケースもあります。
しかし当院では、なるべく抜歯を避けられるように根管治療に力を入れています。細菌感染した神経などを取り除き、管の中を殺菌・消毒したうえで薬剤を詰めて密閉する治療を根管治療といいます。「むし歯が進行してしまったけれど、できれば歯を抜きたくない」という方や、「以前に根管治療をした歯が再び痛む」という方は、一度当院へご相談ください。
根管治療が必要な歯って?

歯の中には、歯髄という神経と血管などを含む組織があります。歯髄は歯の「神経」と呼ばれる部分で、顎の骨を通る神経や血管とも繋がっています。
むし歯が悪化して歯髄まで細菌に感染すると、歯がひどく痛んだり、歯ぐきが腫れるようになります。こうした場合に、根管治療(歯の根の治療)が必要になります。
マイクロスコープの優位性
肉眼では見えないものが見える、
拡大視野での精密診療

マイクロスコープとは、脳神経外科、心臓外科の手術などで用いられる顕微鏡のことです。肉眼では見ることのできない細かな部分を、肉眼よりもはるかに明るい視野の下、3倍~30倍に拡大して治療を進めることができます。
そのため、レントゲン写真や歯科医師の手指感覚など、経験と勘を頼りに行っていた従来と比較して、治療における精度に各段の差が生じます。
確実・明確な診断

- 肉眼では見えないほどの小さな患部も見逃さない。
- 暗い歯内の、1㎜以下の神経も、明るい視野でしっかり確認できる。
- 口腔内の隅々まで、腫れや痛みの原因を特定できる。
精密・的確な治療

- 削らなくてはいけない部分と削ってはいけない部分の境目を的確に捉えられる。
- 縁の部分にズレが出ない、精緻な詰め物、被せ物を装着できる。
- 繊細な器具を使用できることで、傷口を小さく、ダメージも抑えられる。
一方、機器が高価であることや、マイクロスコープによる歯科治療の歴史が浅い、歯科医師の習熟度が低いといった背景から、日本国内での普及率は10%未満という低い傾向にあります。
マイクロスコープによる精密な治療

これまでは抜歯するしかなかった歯も、残せる可能性が高まります
根管は1mmの幅もないため、裸眼での処置には限度があります。 マイクロスコープは裸眼の約20倍まで拡大して患部を診ることができ、根管の状態も肉眼でしっかり捉えることで高い精度での治療が可能になります。そのため極力歯を削らず、神経への侵襲も抑えられるので、歯を保存できる可能性が高くなるのです。マイクロスコープは高価かつ、使用するのに高い技術が必要なため、日本での普及率はいまだ数%に留まっています。根管治療が必要と診断された場合は、ご自身が安心してまかせられる歯科医院で治療を受けられることをおすすめします。